~第一部:コレクションするということ~
人はなぜアートを集めるのか?その理由は3つ。マネー、パワー、ビューティーだ。「マネー」は買ったものの価値が上がるかもしれないという投資の要素。「パワー」はアートを所有することで得るステータス。「ビューティー」とは作品の美そのもの。コレクションする理由にこの3つの要素が占める割合は時代や文化によって異なるが、アートの購入においては常に全ての要素が介在している。日本では過去100年以上、西洋の絵画、特に印象派がコレクターたちに愛されてきた。彼らはどんな理由で買い続けてきたのか?日本で30年間アートビジネスを続けてきた筆者が見たアート蒐集の変遷とは。
~第二部 アートの本当の楽しみ方~
Seeing(アートを見て体験すること)とlooking(情報を基にアート見ること)の違いは何か。オーディオガイドや作品ラベルに惑わされず、自分なりの見方でみること、そして何よりも本物の作品をみることが大切。デジタル画像を見るだけでは、グルメ雑誌でご馳走の写真を見て食べたような気になるのと同じようなもの。時間をかけてじっくり見よう。アートは魂の糧となり、心を豊かにしてくれる。