『アートから都市を構想する』

 

創造都市が新しい時代を築く。 その実例とビジョンを語る。

かつて造船や鉄鋼で栄えた欧州各地の工業都市は、脱工業化、産業の空洞化によって衰退し、1980年代には失業率15~20%に達するまでに疲弊していた。 英国のチャールズ・ランドリーらは、それらの都市群をつぶさに観察し、芸術や創造産業を振興することで活力を取り戻している都市があることを発見。 そのリサーチ結果に基づいて、1995年に創造都市(Creative City)という概念を発表した。 以来、その考え方は世界を席巻する勢いで広がり、様々な政策やプロジェクトが実施され、創造都市の概念自体も大幅に広がっている。 このセミナーでは、アートを起点にした国内外の創造都市の実践例を振り返りながら、その可能性を展望する

吉本光宏

Mitsuhiro Yoshimoto
(株式会社ニッセイ基礎研究所 主席研究員・芸術文化プロジェクト室長/日本)

1958年徳島県生。 早稲田大学大学院修了(都市計画)後、社会工学研究所などを経て1989年から現職。 東京オペラシティや国立新美術館、いわきアリオス等の文化施設開発、東京国際フォーラムや電通新社屋のアートワーク計画などのコンサルタントとして活躍する他、文化政策、創造都市、文化施設の運営・評価、アートNPO等の調査研究に取り組む。 文化審議会文化政策部会委員、東京芸術文化評議会専門委員、創造都市横浜推進委員会委員長、(公社)企業メセナ協議会理事、東京大学/東京藝術大学非常勤講師などを歴任。 著作に「再考、文化政策(ニッセイ基礎研所報)」「アート戦略都市(監修、鹿島出版会)」など。